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お客様ふれあい運動~保険コラム[2026年1月版]

2025年のはじまりに点検したい「医療費と医療保険」の新常識

2025年は、日本の医療制度・介護制度が同時に大きく動く節目です。団塊世代が 75 歳以上となり、医療現場は「入院は短く、退院後は在宅・通院へ」という流れが一段と強まります。さらに、自己負担の見直しや医療提供体制の再編が進むことで、公的制度だけではカバーしきれない“自己負担のすき間”が広がりやすい年でもあります。

本稿では、春以降の制度改正・診療報酬改定を見据えつつ、今のうちに確認しておくべきポイントを整理します。


1.2025年問題の本質:医療の「受け方」と「払うお金」が変わる

「2025年問題」と聞くと高齢化そのものが注目されますが、家計に直結する本質は医療の提供体制が変わることにあります。具体的には、病院側の事情(病床・人材・財源)から、長期入院よりも早期退院を促す仕組みが強化され、退院後は在宅・通院で療養するケースが増えます。

  • 入院期間の短縮(早期退院・在宅復帰の促進)
  • 退院後の通院・訪問医療の増加(外来・訪問看護・訪問リハ等)
  • 自己負担の「すき間」拡大(差額ベッド・食事代・先進医療・交通費など)

つまり、医療費は「高額療養費で上限がある」だけでは語れず、退院後を含めたトータルの負担を意識する必要があります。


2.入院が短くなるほど増えやすい“退院後コスト”

入院期間が短くなると、一見、自己負担も減るように見えます。しかし実際には、退院後に必要となる医療・介護サービスが増え、家計の負担が分散して積み上がる傾向があります。

  • 退院後の通院(リハビリ・検査・投薬)
  • 訪問看護・訪問リハ(在宅療養の支え)
  • 介護保険サービス(要支援・要介護認定後の利用)

特に注意したいのは、医療(健康保険)と介護(介護保険)の境目です。必要な支援が「医療」ではなく「介護」で提供される場面が増えると、自己負担の計算・上限の仕組みが変わり、想定より手元資金が減りやすくなることがあります。

【ケーススタディ】骨折で入院→退院後に通院リハが続いたBさん

  • 入院(手術・治療):高額療養費で自己負担は抑えられた
  • 退院後の通院リハ:週2回×3か月(交通費・診療自己負担が積み上がる)
  • 仕事を休んだ期間:収入減(有給消化後は実質負担が増える)

高額療養費が効いても、退院後の通院・生活コストが家計に響くのが現実です。


3.高額療養費制度があっても“対象外”がある

高額療養費制度は非常に重要なセーフティネットですが、次の費用は対象外(または別枠)になりやすい点に注意が必要です。

  • 差額ベッド代
  • 入院中の食事代(標準負担)
  • 先進医療費
  • 退院後の通院・在宅療養に伴う諸費用(交通費・付き添い等)

また、制度は原則月単位で計算されるため、入退院や通院が複数月にまたがると、「毎月少しずつ」の支出が続き、心理的にも家計的にも負担が増しやすくなります。


4.2025年に向けた医療保険“見直し3ポイント”

(1)入院給付は「短期化」よりも「複数回」を想定

入院が短くなる一方で、再入院・再手術・合併症などで入院が複数回になるケースもあります。重要なのは「1回の入院日数」だけでなく、通算日数や給付条件です。

(2)退院後の通院・在宅医療が保障されるか

今後は「退院後が長い」時代です。通院給付訪問看護・在宅療養が対象になる特約の有無で、自己負担の体感が大きく変わります。

(3)先進医療への備え(必要額・上限の確認)

ロボット支援手術や特殊治療など、先進医療は拡大傾向です。限度額や更新条件など、いざという時に使える設計かを確認しましょう。


5.年初(1~3月)は「保険の点検」に最適なタイミング

1~3月は、家計の年間計画を立てる時期であり、春以降の制度変更前でもあります。新規加入の検討だけでなく、現在の保障が今の医療環境に合っているかを確認することが重要です。

  1. 保障の不足(退院後・通院の手当が薄い)
  2. 保障の重複(同じ内容に保険料を払っている)
  3. 給付条件の盲点(対象外・免責・給付制限)

「増やす」より先に、“今の保障を正しく知る”ことが、ムダなく安心を作る近道です。


6.よくある質問(FAQ)

Q. いま加入しないと損ですか?
制度改正に合わせて商品も見直されますが、焦って決めるより保障内容を理解して準備することが大切です。まずは現状の保障の確認から始めましょう。
Q. 公的医療があるなら民間保険は不要では?
公的制度は大きな支えですが、差額ベッド代・食事代・先進医療・退院後費用などは自己負担になりやすい領域です。民間保険はその“すき間”を補う役割があります。
Q. 春以降に何が変わるの?
診療報酬改定や負担割合の見直しなどにより、医療の提供体制自己負担の構造が変化します。次回で「具体的にいくらかかるのか」をケースで解説します。

まとめ

2025年は、医療の現場が「入院中心」から「退院後・在宅中心」へと進む節目の年です。
医療費は“入院だけ”ではなく、退院後まで含めたトータルで考えることが重要になります。

  • 入院の短期化に備え、複数回入院・通算の条件を確認
  • 退院後通院・在宅療養の保障(特約)を点検
  • 公的制度の対象外となりやすい費用(差額ベッド・先進医療等)に備える

年初の点検で、「備えのズレ」を早めに修正しておきましょう。


次回予告

診療報酬改定・自己負担見直しを踏まえ、「医療費は実際いくらかかるのか?」をケース別に具体化します。

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